相続税はいくらからかかる?基礎控除額と課税割合をわかりやすく解説

- 相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算する。
- 課税価格が基礎控除額以下なら、原則として相続税はかからず申告も不要。
- 法定相続人が配偶者+子2人(3人)なら基礎控除額は4,800万円。
- 相続税の税率は累進課税で、取得金額に応じて10%〜55%。
- 申告・納付期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内。
私は税理士事務所で約8年、相続税申告のサポートを担当してきました。現場で一番多い質問が、まさにこの「いくらから?」です。数字だけ並べても腑に落ちないので、実際のケースに当てはめながら説明します。
相続税はいくらからの結論

相続税は、遺産の課税価格が基礎控除額を1円でも超えたときから発生します。
基礎控除額の計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」。これが相続税の出発点であり、超えなければ税金はかかりません。
たとえば法定相続人が1人なら3,600万円、2人なら4,200万円、配偶者+子2人の3人なら4,800万円が基礎控除額になります。正直に言うと、ここを正しく数えられるかが最初の関門です。
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 1人 | 3,600万円 |
| 2人 | 4,200万円 |
| 3人(例:配偶者+子2人) | 4,800万円 |
Q&A ~身近な税について調べる~
相続でかかる税金の中心は「相続税」で、基礎控除を超えた遺産に対して課税されます。

相続は人生で何度も経験するものではありません。だからこそ、最初に押さえるべき基本を一問一答の形で整理しておきます。
次の章で、実際によく受ける質問にそのまま答えます。
Q 親が亡くなりました。遺産を相続する場合にどのような税金がかかるのですか?
遺産を相続したときにかかる代表的な税金は「相続税」で、課税価格が基礎控除額を超えた部分に課されます。
相続税の対象になる財産は、相続や遺贈で取得した財産のほか、相続時精算課税の適用を受けた贈与財産も含まれます。
一方で、遺産総額からは非課税財産・債務・葬式費用を差し引けます。借入金やお葬式の費用も控除できるという点は、意外と見落とされやすいところです。
A 回答

相続税は、課税価格が基礎控除額を超えた場合にだけかかり、超えなければ申告も不要です。
具体的な流れはこうです。まず財産を合計し、非課税財産・債務・葬式費用を引いて課税価格を出す。そこから基礎控除額を引く。残った金額に税率をかける。
税率は累進課税で10%〜55%。取得金額が大きいほど税率も上がる仕組みです。
| 取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | なし |
| 1,000万円超〜3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円超〜5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
関連リンク
相続税の制度の根拠は、政府広報オンラインと国税庁、そして相続税法そのもので確認できます。

私が記事を書くとき、数字の裏取りに必ず使うのが下の3つです。一次情報にあたる習慣をつけておくと、ネット上の古い情報に振り回されずに済みます。
目次
この記事は「相続税はいくらからか」を中心に、基礎控除の計算から発生のしくみまでを順に解説します。
急ぎで結論だけ知りたい人は、最初の「結論」と、後半の「よくある質問」を読めば十分です。じっくり計算したい人は、基礎控除と速算表の章を行き来してください。
相続税のかかる人は 2015年から倍増、 東京の場合は2022年で およそ5.3人に1人

相続税は、かつては「一部の資産家だけのもの」でしたが、制度改正以降は身近な税金になっています。
正直に言うと、私が現場にいた8年間でも「うちには関係ないと思っていた」という相談者が年々増えました。持ち家と預貯金だけでも、都市部では基礎控除を超えるケースが珍しくありません。
課税割合の具体的な数値については、最新の国税庁統計で確認するのが確実です。ここでは数字を断定せず、傾向だけお伝えします。
制度改正により相続税の 課税割合が倍増
基礎控除額が引き下げられたことで、相続税がかかる人の割合は大きく増えました。

現在の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」。改正前より控除枠が縮小したため、同じ遺産額でも課税対象になりやすくなっています。
つまり「いくらから」のラインそのものが下がった、ということです。だからこそ、自分の家の基礎控除額を一度きちんと計算しておく意味があります。
相続税の課税割合は 地域差が大きい
相続税がかかるかどうかは、地域の地価に大きく左右されます。
理由はシンプルで、遺産の大半が「土地」だからです。同じ広さの自宅でも、地価の高い都市部と地方では評価額がまるで違います。
私が担当した申告でも、地方の戸建てなら基礎控除内に収まる一方、都心の同規模の土地では大きく超える、という例を何度も見てきました。地域差は数字以上に実感のある話です。
相続税はいくらから 発生する?

相続税は、課税価格が基礎控除額を超えたときに発生します。
言い換えると、課税価格が基礎控除額以下であれば相続税はかからず、申告も原則不要です。境目はあくまで基礎控除額です。
たとえば法定相続人が配偶者+子2人の計3人で、課税価格が4,800万円ちょうどなら相続税はかかりません。これを1円でも超えると、超えた部分に税金が発生します。
| 課税価格と基礎控除額の関係 | 相続税 | 申告 |
|---|---|---|
| 課税価格 ≦ 基礎控除額 | かからない | 原則不要 |
| 課税価格 > 基礎控除額 | かかる | 必要 |
遺産総額が基礎控除額を上回るときに相続税が発生する
相続税が発生するのは、非課税財産・債務・葬式費用を差し引いた課税価格が、基礎控除額を上回る場合です。

計算の順番はこうです。財産を合計し、生命保険金・死亡退職金の非課税枠(それぞれ500万円×法定相続人の数)や債務・葬式費用を引く。それが課税価格になります。
そこから基礎控除額を引いて、残りがあれば課税。残りがゼロ以下なら課税なし。私が相談を受けるとき、まずこの引き算を一緒にやって「超えるか超えないか」を見極めます。
配偶者が財産を取得する場合は、配偶者の税額軽減で1億6,000万円まで、または法定相続分相当額までは相続税がかかりません。これは非常に大きな制度です。
よくある質問
相続税について、相談現場で実際によく聞かれる質問をまとめました。
よくある質問
最後に一言。基礎控除のラインぎりぎりだと感じたら、自己判断せず一度税理士に試算を頼んでください。土地の評価ひとつで結論が変わるのが相続税の怖いところです。私自身、現場でその差を何度も見てきました。
